短期留学のお金と時間で一生ものの国際交流体験!政府主催の人材育成プログラムとは?
2018年5月17日
日本に帰国して早くも2ヵ月ほど経ちました。
今年の1月中旬から3月頭までスクールからお休みを頂いて私が参加していたプログラム「The Ship for world youth Leaders – 世界青年の船」について情報をシェアしたいと思います。
この1ヵ月半、短期留学では考えられないほどの学びや国際交流を体験しました。
それぞれの内容についてはこれから何回かに分けて細かくレポートしたいと思っています。
5/20(日)に東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで私が乗船していた船の報告会があります。
帰国報告会
日時▷5月20日13:00〜16:30 (開場 12:30)
場所▷国立オリンピック記念青少年総合センター国際交流
東京に行けない方もスピーカーとパネルディスカッションをFacebookでネット配信しますのでぜひご覧ください。
14:50-私もパネルディスカッションに出演します。
世界青年の船とは?
皆さんは「世界青年の船」をご存知でしょうか。
船と聞かれてPeace boat を思い出す方も多いかもしれませんが、「世界青年の船」は日本政府が約30年に渡って行っている人材育成・国際交流プログラムです。
その始まりはもっと前で今から50年以上前の昭和42年に明治100年記念事業の一環として開始しました。現在ほど海外へのアクセスが難しかったこともあり、才能や可能性のある若い人材を海外に触れさせる目的として開始された「青年の船」が始まりでもあります。
一時は事業仕分けの際に廃止の危機もありましたが過去の参加青年の努力で継続に繋がりました。
英語ではThe Ship for World Youth Leaders – SWY(スワイ)と略して知られています。
日本の客船「にっぽん丸」で行われます。 船では日本青年と海外青年との交流や船の中で行われるアクティビティ、また各寄港地での現地の施設や大学を訪れての活動を通して、国際社会のマナーや異文化理解そしてリーダーシップなどのスキルを学びます。
日本政府主催の国際交流プログラム
日本では外交や、青年育成のプログラムとしていくつかの国際交流プログラムを実施しています。
政府が行っている国際交流プログラムの中でも船を使って行われるプログラムが2つあります。 今回私が参加したプログラム以外に、アジアの国々が参加国となる東南アジア青年の船があります。こちらには過去にも皇室の紀子様が乗船されていたそうです。
世界青年の船ではどんなことをするの?
世界青年のプログラムは現在までほぼ毎年行われているプログラムです。日本青年約120名に対し、世界10ヶ国から約12名の総勢約240名が毎年参加しています。船の上での共通語は英語となります。参加青年たちが船に乗り、約40日間の間いくつかの寄港地に立ち寄ります。 近年では隔年で東回りのオセアニア、西回りのインド、スリランカと寄港地が入れ替わっており、今年はインドとスリランカ、給油でシンガポールに降り立ちました。
コースディスカッション
船の上では自分の興味のあるコースを7つのトピックから1つ選びます。
- 子どもの人権
- ダイバシティー推進とインクルーシブ社会の実現
- 防災活動のための人材育成
- 自他をエンパワーする対話
- 国際協力活動
- 生活習慣病
- 持続可能な経済発展を実現するソーシャル・イノベーション
私はダイバーシティーのコースを選びました。
委員会活動
船の上でプログラムを円滑に進めるためある程度役割が9つに振り分けられています。リーダーそれぞれのセミナーの補助など。参加者全員がどれかの委員会に所属します。
クラブ活動
各国が用意したクラブ活動の時間も設けられており自分が興味があるところを選べます。人数が集中した場合抽選となります。私はメキシコのハンドクラフトに参加していました。
グループ活動
学校でいうメインのホームルームの様にメインのグループが16あります。 各国からの参加青年1名ずつ10人に1ヶ国のリーダ、日本人参加青年約10名の21名が点呼やグループで行動するときのチームになります。このメンバーとは一緒にいる事も多く仲良くなりやすいと思います。
240名の人が集まればいくら一ヵ月時間があっても中々全員とコミュニケーションを取る事は難しいと思います。ただその上でこのプログラムは色々な人とまんべんなく関われる様にグループ分けや部屋割りが行われていました。まるで動く学校の様でした。
2018年の参加国
参加国も毎年国が変わります。
スペイン、スリランカ、インド、オーストラリア、ポーランド、
モザンビーク、オマーン、南アフリカ、ペルー、メキシコ
参加国は国を代表して参加しているので、厳しい選考を通ってきている参加青年ばかりです。倍率も100~300倍を軽く超えての参加している青年もいるので外国青年のレベルは平均してとても優秀な印象を受けました。
だいたいのプログラムの流れ - 毎年それぞれの期間は異なります。
途中休日が2~3日ほどありますが、かなり過密スケジュールでだいたい20:00までプログラムが詰まっています。また今年もインフルエンザの影響で多少の変更がありました。インド、スリランカでも2~4時間程度のフリータイムはありますが観光という要素は給油のシンガポールぐらいでした。
費用
約30万円程度
大まかな参加費としてこちらの金額が必要となります。本プログラムの最終選考でもある事前研修の費用も含まれています。経済的に支援が必要な場合参加費が免除になることもありますのでお金の理由で参加をためらっている方はぜひ検討して下さい。その他の経費は船の上での自主活動、寄港先での出費などによってお金が必要となります。
5~10万強が平均してそれ以外にかかる経費になると思います。
この船の目的
リーダーシップ、プロジェクトマネジメント、異文化対応能力などをグローバルな環境で学び、このプログラムで得た経験、知識を今後の個々の活動に活かしていくこと。またグローバルに活躍できる人材を増やす事もこのプログラムの目的です。それ以外にも各国政府が大きく関わっており、外交的な側面もあるかと思います。
スリランカは国をあげてのサポートもあり、首相との面会もありました。
他国への日本文化のマーケティング要素も感じました。
なぜ船なのか。
国際交流プログラムはたくさんありますが、その中でもこのプログラムの特徴はプログラムが船上を中心に行われる事だと思います。
*インターネットに頼らず自分の専門知識を出し合って協力できる
*限られたものしか手に入らないことで代替案を考える力がつく
*プログラム以上の対話の時間が自然に生まれる
*普段味わえない自然を味わう事が出来る
船の上ではインターネットが無い事で情報も限られていましたが、その分様々なバックグラウンドを持っているのでそれぞれの専門知識をシェアしたセミナーやワークショップも各自で企画し行えるので普段得られない知識も得られます。限られたものしか手に入らないことで別の方法を考える等の力もつきます。
また参加者それぞれが話をする時間を持てるのも、陸地ではなく船だからこそだと感じました。陸地での参加だとそれぞれ家に帰ったり、プログラムの時間だけという感覚が強くなりますが、自由時間も全てこのプログラムの一部だと感じました。
プログラム以外にも船生活は新鮮で、星空、朝日、船酔いなど色々体験出来ました。
このプログラムに関する大きな感想
このプログラムについて一言でまとめる事はとても難しいですが、船の上でもこの環境が本当に恵まれているとい何度も感じました。この規模での国際交流プログラムを実施する事は限りなく難しく、日本政府がここにお金を注いでいる事も驚きでした。
このプログラムで良い意味で期待を裏切られた点は他の人、他の文化を理解することよりも文化を超えて自分自身を理解する時間であったという事が一番大きかった事です。
また年齢を問わず日本人とも都道府県をまたぎ知り合えることもこのプログラムの魅力だと感じています。学生のやる気、社会人の客観的な視点、フィードバックから色々な事を学びました。
過去の参加青年を含め数千人を超えるネットワークに入れることも大きな魅力です。 ただ残念なのは知名度が低く、このプログラムを知っている人が少ない事です。
実はこのプログラムイギリスに留学していた時に知り合った日本人留学生が参加者でそのことがきっかけで知りました。その分つながりを大きく感じます。
短期留学との違いは?
短期留学でも得られるものは多いと思いますが、18歳-30歳までの方であれば同じ期間、料金を掛けてこちらに参加されることもおススメします。
- これだけのプログラムに対してのコストが安い
- 短期間でたくさんの人と仲良くなれる
- 英語で専門的なトピックを学べる
- 今後のキャリアに繋がる人脈が広がる
参加される際はぜひ英語準備をしてから参加して下さい。もちろん英語はあくまでもツールではありますが、留学と同じで出来るに越したことはありません。そうした意味で日本での英語教育の必要性も感じたプログラムでもありました。
今回の船の乗船前に同じ船の参加者も準備の為当校で学ばれていました。乗船前にはぜひUKPLUS Osakaにお越し下さい。
スクールのNewsletterにも英語で載ってます;)
2018年度(2019年1月出発)のプログラムの締め切りは5月31日まで
本年度はオーストラリアです。2018年度は明治150年記念事業としてさらにすごいかも。
ご興味がある方、時間がある方ぜひ応募してください。「世界青年の船」追加募集のチラシを見る。
留学準備やIELTSのスコアが必要な方はぜひ当校のレベルチェックにお越し下さい。
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